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最初の一歩は体を動かす「楽しさ」を知ること~88種類の運動動作で子どもたちの心と体の基礎を培う TerraKids88 ~

2014/10/24(金)

子ども 運動

みなさんは幼い頃、どんな遊びをしていましたか?空地や住宅街を走り回ったり、公園で夕暮れまでボール遊びをしたり・・・。地域の中で、汗や泥にまみれて遊んだこと。力を出しつくして遊んだ記憶は、心地よいものとして残っているのではないでしょうか。

 

あまり悲観したくはないのですが、今、公園ではたくさんの遊びが禁止され、子どもたちが体をおもいっきり動かすことのできる場所や機会は少なくなっています。

 

そんな中、「心と体の基盤」をつくって、子どもたちのあらゆる可能性を引き出し、伸ばしていくこと。体を動かす「楽しさ」を感じることを何より大切にしているのが2歳からの運動プログラムTerraKids88です。

 

子どもたちにとって「運動」が持つ意味は、「体を鍛えることだけではない」、と言うTerraKids88勝どき教室の川村先生にお話を伺いました。

 

88種類の動作を丁寧に積み重ねていく

子ども 運動

TerraKids88はそのプログラム名の通り、「88」種類の動作で、運動に必要な基礎を身につけます。その動作は「跳ぶ」「投げる」「蹴る」「走る」「漕ぐ」「くぐる」「ひねる」「渡す」…など様々。ボールやブロック、ナンバーマットなどの道具を使って、楽しく体を動かします。

子ども 運動

体幹を鍛える、持久力を鍛える、手足を鍛える、体力をつけるなど毎月テーマがあり、そのテーマに沿ってプログラムが組み立てられています。この日のテーマは、「手足を鍛える」。ボールを使うプログラム。まずは準備運動で足腰を動かすアクティビティを行います。

子ども 運動

私たち大人は、一つ一つの動作を意識しなくてもそれらの動作を行うことができますが、子どもたちにとっては一つ一つの動作を丁寧に積み重ねていく経験が必要です。

 

運動を通して知って欲しいことは、人が近くにいること

とても生き生きと楽しそうに活動する子どもたち。「○○ちゃん頑張れ~」という元気な声が聞こえてきます。まるで、チームのようなクラスです。

 

スポ根みたいになっちゃうんですけど、運動ってチームを最も感じやすいと思うんです。私たちが運動を通じて伝えたいことは体を鍛える事だけではありません。「”みんな”の中に自分が含まれている」ことを感じてほしいんです。

 

だから、クラスメイトの名前や特徴も覚えてほしくてクラスは固定にしています。幼稚園だと人数が多いので、一人一人と向き合う時間が限られてしまうから。少人数だからこそ、”変化”に気が付くことができる。

 

川村さん

 

そう話すのは、まり先生の愛称で親しまれているこのクラスのコーチ、川村麻梨子先生です。

 

正直言うと、わたし運動音痴なんですよ(笑)

 

小さいころからラグビーをしていたんです。女の子でラグビーって珍しいですよね。でもすっごく楽しくて、夢中になってやっていました。そしたら、かなり偏った体になったみたいで(笑)ドッチボールが全然出来なくて、親が呼び出されたことがあるんです。

 

ラグビーは出来るんですけど、リレーの選手にもなったことが無いし、逆上がりも出来ない。大学時代に逆上がりが出来ないと単位をあげないといわれて必死に手に豆をつくって。だから運動出来ない人の気持ちはわかる。ただ運動は嫌いじゃないんです。だから諦めずに、楽しく取り組むことが出来ました。

 

始まりは、一人の親の悩みから

TerraKids88は子どもたちに運動の楽しさ、そしてバランスよく体を鍛えて欲しいという思いではじまりました。そう考えたのは、元プロスポーツ選手でTerraKids88のプログラム監修をする西野さん。親になったときに、子どもたちに何ができるだろう?と悩んだそうです。

 

過去を振り返ってみると、私たちには「遊び」を通じて運動の楽しさを知り、体を動かす基礎を習得する機会がありました。遊んでいればバランスよく体を鍛えることができました。でも、都会では思いっきり体を動かして遊べる場所が限られているーー。じゃあそういう場所を提供しよう!その思いが形になったのが、TerraKids88です。

 

勝どき教室でもコーチをしている川村さん。以前は幼稚園教諭として、幼稚園の先生をしていました。

 

知人が働いていたビルの中にある保育園では、たくさんの制約があったんです。お散歩にいくときに走っちゃいけない。公園についたら走っちゃいけない。ついたらついたで、おもちゃを出した瞬間に帰る時間になって。仕方ないことなんですけど、誰のための場所なんだろなという思いがありました。

 

自分が幼稚園教諭だった頃も、最初の数年はモヤモヤを感じつつもあまり意識していなかったのですが、ちょっと余裕が出来た時に隠し切れなくなって。

 

それは「仕方のないこと」と現実を受けとめるも「今」この瞬間に子どもたちにとって大切な体験を提供出来ない――。そのモヤモヤは拭いきれなかったと言います。そこで、自分が子どもたちにとって必要だと思う体験を届けたいと、TerraKids88を提供している株式会社SEA Globalに転職します。 

川村さん

お母さん同士ではなく、相談できる相手

幼稚園教諭として子どもたちのために活動をし続けてきた川村さん。TerraKids88に参加している親御さんから子育てに関する相談を受けることもあるそう。「片付けをしないんです」「お着替えを急にしなくなりました・・」と内容は様々ですが、レッスンの間と間の限られた時間にそんなやり取りがあります。

 

なんで私なんかに聞くんだろう?と思うんですが、お母さんがお母さん同士ではなく、相談できる相手なのかな。

 

と、川村さんは言います。そして、決定的に忘れられないエピソードが一つ、と続けます。

 

違う教室に通っているお母さんから、ある日「3歳児検診で自閉症と診断されたんです」と電話があったんです。1時間くらいかな、泣いて電話をかけてこられました。私は専門家ではないので、しっかりとしたことを伝えることが出来ません。でも「大丈夫ですよ」なんて簡単な言葉も言えません。その時に、私が関わってきた子どもたちの成長過程をお話ししました。それで、少しほっとされていました。

 

「どうしたらいいですか?」と聞かれても「こうした方がいい」と決めつけで言うことは出来ません。子どもの成長は本当に様々で、正解なんてありません。それぞれの家族が自分たちで見つける必要があるんです。その時に私ができることは、「話を聞くこと」そして、「具体的な事例をお伝えする」ことなのかな、と思います。

 

情報はとても溢れています。検索すれば、欲しい情報にはすぐに辿りつけるでしょう。でも本当に欲しいのは、頼れる人から言われる言葉。その言葉は、とても心強い。

 

「嫌だ嫌だ」、ということを心配する親御さんもいらっしゃるんですが、でも、普通ですよね。ずっと我慢していると、けんかになった時に相手の嫌だ!という気持ちを分かってあげることができなくなります。自分が物を取られて「嫌だ」という気持ちは出せた方がいいですよ、と伝えています。

 

こどもはいつだって全力。その姿は、なんだか羨ましくもみえる。こんなにも一つのことに全力なのは、とてつもない才能なんじゃないでしょうか。

 

大切なのは「待つ」こと

子どもたちに対しては、どのような姿勢を大切にしているのでしょうか。

 

「待つこと」ですね。私すっごいせっかちなんですよ。なので、実はすごく大変なんですが(笑)エレベーターも「閉」を押してから階を押すぐらいで。改札の前でSuicaを探している人に「イラッ」とするぐらいなんですけど。

 

本当は出来るのに、「どうしよう?」って悩む時間は大人にもありますよね?子どもたちはよりその時間がかかるんです。悩んで悩んで――、でもその悩む時間が必要なんです。

子ども 運動

 大切にしていることは「待つ」こと。簡単なようで、実践するのはとても難しいものです。実際、限られたプログラム時間の中では、待ってばかりもいられない。だから「待っている」子は何々のポーズ、と待つことも運動に変えてしまうそう。限られた時間にたっぷり体を動かしてほしい、という思いを強く感じます。

 

TerraKids88は発達支援プログラムも行っています。通常クラスに問い合わせが来たけど受け入れることが出来なかったこと、そんな経験からはじまりました。

 

はじめは受け皿をつくりたい、というおもいから始まりました。でも、いざはじめてみたら「運動クラス」を断られたという人がたくさんきたんです。ある教室では新幹線で来るという子もいるくらい、それぐらい受け皿が無いんです。

 

ただ”療育”ではないので、それはきちんとお伝えしています。運動した後のほうが集中力が高まり、発音がはっきりできない子が、体を動かせるようになって口の筋肉を上手に動かせるようになった、ということもあります。療育に行った時に吸収しやすくなる、と参加した方から声を聞きます。

 

日常に運動を取り入れるコツ

最後に川村さんは、「日常にも運動を取り入れてほしい!」と言います。運動は繰り返しが大切で、工夫次第で日常にも運動を取り入れることが出来ます。忙しさに追われる中で、なかなか難しいものですが、例えば自転車にはなるべく乗せないこと。ベビーカーを押してでも行きは歩いて帰りは乗せる。

 

また触れ合い遊びも効果的だそうです。ぐるぐる回ったりぶら下がったり、クルリンパが全然出来ない子もいます。触れ合い遊びをしている子は腕の力がありますし、スキンシップにもなるので1週間に1回でもいいから「ぜひやって欲しい!」と川村さんは言います。

 

いかがでしたか?子どもたちにとって「遊ぶこと」「体を動かすこと」はとても大きな意味があるようです。今までは子どもたちが遊ぶためのたくさんの「間」、空間や時間がありました。ですが今、公園という場所があったとしても禁止事項が多く自由に遊べない、そもそも余裕のある時間が無い――ということもあるでしょう。

 

でも、運動は工夫次第で日常に取り入れることができる。皆さんなりのやり方で、お子さんとの関わりをつくってみてはいかがでしょうか。

 

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楽しく学べる2歳からの運動プログラム Terra Kids

▼レッスン時間

水曜日:13時15分~、14時15分~、15時20分~

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